一式戦闘機 隼2型 製作過程

 いかにもハセガワらしい構成のコクピット。物足りないが、床面が翼断面形に合わせた曲面になっているのは評価したい。 とりあえず指定色を塗装した。 キャノピーを閉めるし、よく見えないのでこれで十分かもしれない。
 コクピットは箱型に組んでから胴体の下から組み込むようになっているが、それでは胴体側面とコクピット側壁との間に隙間ができてしまう可能性がある。 先に側壁だけ胴体側に固定するようにする。
 エンジンには点火コードを配線した。 本当は2本1組なのだがこれでも十分らしくなる。
 排出口は凹モールドになっていて黒を塗ることで奥行きを再現するわけだが、防眩塗装にかかるので凹モールドだけでは物足りなく感じてしまった。 モールドに変化をつけたかったので開口することにした。
 このキットはプロポーションの悪さが非難されたがその原因は機首のラインにあると思う。 前方に向かって傾斜しすぎている。キャノピーの位置もすこし高いようだ。後部胴体はいい感じ。 赤くマークしたあたりからキャノピーのほうに向かって削り、傾斜を緩やかにしてやった。
 あまり直線的にしてしまうと逆に変に感じると思い、この程度にとどめた。 当然キャノピーは合わなくなるので、合うようにすり合わせをしておく。 少し削るだけでもかなり印象がかわる。
 カウリングもなんとなくイメージにあわないので削りこむことにした。
 インテイクはいい感じになったと思うが、カウリング自体は少しまるくし過ぎたかもしれない。
  実機のパネルラインとは関係なく真ん中にドーンと分割ラインがくるので、接着したあと修正した。 折れ目も直したいのでフィニッシャーズのパテなど痩せないパテを使用した。
 2000年に入ってからのキットにもかかわらず、胴体下面、翼と胴体の合いはあまりいいとはいえない。 段差もできるのでここもパテを使用した。 陸軍機は銀塗装が多いのでできるなら避けたい。入念に処理した後はスジ彫りの再生も行った。
 裏側ならまだいいのだがこんな目立つ表側に打ち出しピンのあとがある。 このキットはこういうところが多々見受けられる。設計ミスなのか、金型屋の技術不足なのか、チェックが甘いのか、安価にしたかったのか、どうであれ記念キットとしていかがなものか。
 このキットは間違いが多い。パネルラインの違いも多い。 どうもあまりよくない図面でも参考にしたのだろうか。戦時中の写真でも確認できるし、現存機があるのだから参考にすればもっとよくなったはず。 赤線は実機にはない(あったとしても見えない)のでパテを使用して埋める。 青線で示した箇所はラインを足した。
 ピアノ線と真鍮パイプを使用してピトー管を作り替えた。 ファインモールドの製品も選択肢にあるが、このときは持っていなかったのかもしれない。
 機首を仮組。あらためてラインを確認。 キャノピーを接着する前に内側を塗装しておく。
 銀塗装をする。Mrカラーの8番にメッキシルバーとクリアーを混ぜて塗装。 その後にクリアーでコートをしている。のちに濃緑色のはがしをするため。
 マスキングをして防眩塗装をする。 銀塗装にマスキングはさけたいところだが、クリアーでコートしているので大丈夫。 いつもは防眩塗装が先。
 日の丸の部分をマスキングして濃緑色を塗装。 アクリルでもラッカーでもかまわないが、アクリルのほうがはがしやすいようだ。
 濃緑色のまだら迷彩だが、ぼかし過ぎないようにしたい。
 いろいろなものを使用してはがした状態。
 今回はデカールを使用。はりやすさに問題はなかった。
 デカールではカバーできない部分があるので、調色して塗装した。
 細部を塗装して小物を取り付けた状態。
 完成間近。