九三式中間練習機 赤とんぼ 製作過程

 完成するとあまり見えないので素組みにした。 シートも搭乗員を乗せるつもりだったのでベルトすら付けなかった。 色は指定色のねずみ色で塗装した。
 胴体を貼り合わせると、胴体下面にズレやヒケが多く見受けられた。 パテを使用して整形しておいた。
 垂直尾翼下面はなぜかそのままでは胴体と合わない。マジックでマーキングした箇所を削って修整した。 垂直尾翼の上側は角ばりすぎているので写真や図面を参考にして修整した。
 修整するとこのような感じになる。 ついでに後縁も薄くなるよう削っておいた。
 尾翼の操作ロッドのモールドはあるが、あまくてそのようには見えない。 削り落としてからスジ彫りを再生し、プラロッドで再現した。
 矢印で示した箇所が省略されている。どうでもよいことだが、再現してみた。
 再現後。実機はこんな感じで少し前に開口部分が広がっている。
 翼も平面形が違っている。後縁のラインは直線ではない。 少しでも近づけるために段差が出来るように削った。
 ベースに白色を塗装してから基本色を全体に塗装。色は日本機の一般的な黄燈色を使用した。
 中島系暗緑色を塗装。パターンはイラストや塗装図を参考にした。 塗りわけは一部マスキングのほぼフリーハンドで行った。
 コントラストがきついと感じたのでいつも通りグラデーションをかけた。 暗緑色だけでなく、黄燈色にもグラデーションをかけておいた。 退色が目的ではないので白などは混色しない。
 この時点で基本形は組み上げてしまった。支柱はあらかじめ胴体などといっしょに塗装しておいた。
 それぞれの塗色をなじませる目的のため、エナメル塗料のブラウン系でかるくウォッシング。これでのばしながらふき取ればスミ入れもできる。
 マーキングの塗装。デカールを流用するので、足りない部分だけマスキングして塗装した。
 マスキングは広くしておいたほうが無難。塗装した色はデカールにあわせて混色。ほとんど白に近い。
 マスキングをはがし、デカールをはった状態。日の丸の部分もデカール。 数十年前からの在庫キットなのだが、デカールは傷んでいなかった。デカールの質がよく、白も透けなかった。驚きである。薬品に規制のなかった頃のものか。
 張線はキットに付属しているピアノ線を使用した。キットには最初からガイドの穴が開いていて、説明書どおりの長さに切断して差し込んでいくだけで良い。 脚柱の部分は省略されているので追加した。ピアノ線は余裕があるのでそれを使用している。
 エンジンとプロペラ。キットのまま。暗緑色は胴体や翼などを塗装するときにいっしょに塗装しておいた。 
 排気管はピンバイスで開口した。
 パステルで焼けてサビの浮いた排気管を再現。
 組み上げた状態。
 キットのはごついので作り変えた。本当はパイプだが、プラロッドを使用している。
 完成間近。キャノピーはファルコンのクリアバックスを使用した。在庫の日本機セットに含まれていた。 ナビゲーションライトは削ってクリアパーツに置き換えた。小物パーツを取り付けて完成。